炎症とは「体の一部に熱、痛み、赤みなどが生ずる現象」のこと。
当院にも骨折、捻挫、打撲、肉離れ、体の使いすぎによって炎症が起こっている患者さんがたくさん来られます。
スポーツをされていたり、怪我の知識のある方大丈夫な場合が多いですが
そうでない方は「そもそも炎症って何?」「自分での処置の仕方がわからない」「怪我をしたけど放置している」という方が多いです。
まず炎症とは疼痛・腫脹・発赤・発熱が起こり、これを炎症の四大兆候といいます。
そして、その四大兆候によって普段通りの動きができなくなると
疼痛・腫脹・発赤・発熱+機能障害で炎症の五大兆候といいます。
これらが起こる原因は
体に何らかの刺激が加わることによって、その周辺の毛細血管が広がります。
⬇︎
毛細血管が広がったぶん血液が流れ込むので、組織周辺の血流が増加します。
血流は栄養や酸素の他に熱も運ぶので
その結果、患部に発赤・発熱が起こります。
⬇︎
血管が拡張することによって、血液成分の一部が周囲の組織に滲み出てきます。
その滲み出た液体がそこに留まって浮腫が起こります。
この浮腫が腫脹の原因となります。
⬇︎
腫脹によって組織が圧迫を受けると、神経伝達物質が放出。それが痛みを感じる受容器を刺激し、疼痛を起こします。
⬇︎
原因が解決しないと修復が追いつかず、いつまでたっても完全に治癒しません。
これらが合わさって機能障害が起こります。
炎症が起こっているのを気付かず、間違った処置をしてしまうと症状が悪化したり、長引いたりしてしまいます。
意外とよくおられるのが「捻挫をして痛かったから、お風呂でしっかり温めました」という患者さんです。
怪我などで炎症が起こっているときに、しっかり温めたり、その場所をマッサージしたりしてしまうと
血行が良くなり、余計に熱を持って炎症がひどくなってしまうことが多々あります。
基本的には怪我をしたり、痛めたりで安静時もズキズキ脈打つような疼きがある場合は炎症が起こっていることが多いので
温めるよりしっかり氷水などでアイシングをしましょう。