スーパーなどで、ハチミツの賞味期限を見ると、かなり長く保つことがわかります。
この賞味期限も「過ぎたら腐る」のではなく、「風味を損なわずに食べれる」期限で
ハチミツは基本的には腐ることはないと言われています。
ハチミツは”乾燥したスルメ”並みに水分が少なく
腐る原因の微生物が繁殖しにくいため、きちんと保管していれば腐りません。
実際にT.M.デービス博士さんという考古学者の方が、エジプトのピラミッドから約3300年も前のはちみつを発見したそうですが、品質に変化はほとんどなかったそうです。
このハチミツが腐らない理由として考えられる理由が3つあります。
①高い糖濃度
蜂蜜は糖度がかなり高く80%前後あり、そのおかげでバクテリアが繁殖しにくい環境にあります。
よって、蜂蜜の中に細菌が入っても、糖分が細菌内の水分を吸い出す働きをするため、細菌は繁殖できずに死滅してしまいます。
ちゃんと密封しておけば、瓶の中でバクテリアは存在できないということです。
②水分が少ない
天然の蜂蜜に含まれる水分は約14〜18%と非常に少なく、カビが繁殖しにくい環境にあります。
③結晶化
蜂蜜は、しばらくすると白くなって固まってしまうことがあります。
これは「結晶化」と呼ばれる自然な現象(ブドウ糖が結晶する)で、カビのようにみえることもありますが、決して蜂蜜が悪くなったわけではありません。
もし結晶化した場合は、容器ごと40℃~50℃のお湯でかき混ぜながらあたためるといいです。
蜂蜜は長く置いておくと甘味や風味がやや薄れるが、健康面ではまったく問題がないそうです。しっかりふたを閉めて、室温で直接日光が当たらない場所に保管しておけば、長い間品質を保っておける。夏場でも冷蔵庫に入れる必要はありません。
ミツバチはハチミツを作る工程で、花のみつの水分をいろいろな工夫で減らします。
また、唾液に含まれる酵素で微生物もいなくなります。
ハチミツを赤ちゃんに食べさせてはいけない理由
ハチミツには実はボツリヌス菌という強い毒素を出す菌が含まれていることがあります。ですが、消化器官がしっかり機能している大人が食べても食中毒を引き起こすことはありません。
しかし、赤ちゃんの消化器官は未熟で短いため、すぐに腸までボツリヌス菌が到達してしまいます。さらに、赤ちゃんの身体は抵抗力が弱いため、ボツリヌス菌の繁殖を止めることはできなくなってしまうのです。
1歳を過ぎれば、消化器官が働くようになるためはちみつを食べても腸でボツリヌス菌が繁殖することはなく、健康に影響が出る心配はありません。
「大人は大丈夫」「腐らない」といっても
蓋を開けたままで保管したり、舐めたスプーンを使ったりせず
しっかり保管して、毎度新しいキレイなスプーンを使うようにしましょう。