膝の側副靱帯は関節の側方動揺性を安定させる機能があります。
膝の側副靱帯には、内側側副靱帯と外側側副靱帯の2つあります。
内側側副靱帯は膝関節の内側、大腿骨(太ももの骨)から脛骨(内スネの骨)についており
足が固定された状態で外側から強い力がかかることによって
膝が内側へ入ると靱帯が引っ張られ、その力に耐えられなくなって損傷します。
逆に外側側副靱帯は膝関節の外側、大腿骨から腓骨(外スネの骨)についており
足が固定された状態で内側から強い力がかかると損傷します。
側副靱帯は膝が捻れることによっても引っ張られてしまうので、足が固定されたまま膝で振り向くような動作でも損傷することがあります。
損傷の程度はⅠ度〜Ⅲ度に分類されており
Ⅰ度が軽度の損傷でⅢ度が重症になります
・Ⅰ度は靱帯の繊維の微小損傷で損傷範囲も狭く、関節の不安定性もみられません。
・Ⅱ度は靱帯が部分的に断裂した状態で軽〜中等度、関節の不安定性がみられます。
・Ⅲ度は靱帯が完全に断裂し、関節の不安定性も大きくみられます。
場合によっては骨折を伴う可能性もあるくらい重症となります。
内側側副靱帯は前十字靭帯、内側半月板と同時に損傷すると【不幸の三兆候】といわれ、スポーツ選手にとって致命的な状態となるので注意が必要です。