コレステロールは動脈硬化や高脂血症の原因となり、血液検査でもコレステロール値を気にしている方がたくさんおられます。
少し前までは『コレステロールを摂りすぎるといけない!』と1日あたりの摂取量も決められ、敬遠されていました。
卵がその代表です。
『卵は毎日食べてはいけない』『食べても1日1個まで』などいろんなことが言われていました。
しかし、今は摂取量も撤廃されています。
なぜかというと…
コレステロールは体内で合成できる脂質で、食事で摂取するコレステロールの影響は少ないということが分かってきたからです。
摂取目標量を決める科学的根拠が少ないため、最新版の食事摂取基準では、コレステロールの目標量がなくなりました。
食事からの影響が少ないというのは、具体的にはどういうことなのか。
実は、人間は肝臓で多くのコレステロールを合成しています。
これは、意外と知られていないことで
コレステロールは、細胞膜や胆汁酸、ホルモン、ビタミンDをつくる材料になる成分です。
毎日新たに一定量必要になるため、食事だけに頼らなくていい仕組みになっているそう。
食事でとったコレステロールのうち吸収されるのは、体内でつくられるコレステロールの1/3~1/7程度にすぎません。
また、コレステロールは食事でとる量が少なければ体内で多く合成されます。
食事でとる量が多ければ、少なく合成されます。
体内では、常に一定量が保たれるようになっているため、食事からの影響は少ないといわれています。