夏はキンキンに冷やした、冬にはホットで飲む牛乳は美味しいです。
アレルギーや嫌いな人もいてますが、好きな人からすればたまりません。
でも『好きだけどお腹が痛くなる』『飲むと下痢をする』という方がたくさんおられます。
なぜ牛乳を飲むとお腹が痛くなったり、下痢をしてしまうのでしょうか?
もしかしたら【乳糖不耐症】かもしれません。
乳糖不耐症とは簡単にいうと、乳糖をしっかり分解できていない状態のことです。
ミルクが主食の乳児期には乳糖分解酵素は十分に作られますが、成長するにしたがって次第に乳糖分解酵素の活性が低下していきます。
子どもの頃、給食で牛乳を飲んでも何ともなかったのに、大人になって飲むとお腹が痛いのはこのためです。
日本人では大人の約40%で乳糖分解酵素活性が低いといわれています。日本では、農家などで牛乳をよく摂取する場合以外、それほど飲むことは多くありません。
乳糖不耐症はミルクを多く摂取する食習慣がないために起こると推測されています。
このような状況で大量の乳製品を摂取するとおなかの調子が悪くなってしまいます。
生まれつき、遺伝的に乳糖分解酵素をもたない場合を【先天性乳糖不耐症】といいます。
乳糖分解酵素は小腸粘膜の先端部位にあるため、小腸粘膜が傷害される多くの病気で二次的に酵素活性が低下します。これを【後天性(二次性)乳糖不耐症】といいます。
乳児ではウイルスや細菌による腸炎のあとで腸粘膜が傷害されて、酵素活性が低下することがよくあります。小腸を休ませて粘膜が回復すれば、また乳糖を分解することができるようになります。