ここ数年で耳にすることが多くなったヒートショック。
医学的にいうと、『細胞にとって理想的な体温よりも高い温度下にさらされた場合の生化学的な効果のこと』です。
細胞が熱などのストレス条件下にさらされた時、熱ショックタンパク質群の発現が上昇して細胞を保護します。
しかし一般的に言われる日本の建設業界や暖房メーカーで使われている用語では、『急激な温度変化によって身体が受ける影響のこと』で正式な医学用語ではありません。
暖かいリビングから冷たい浴室、脱衣室、トイレなど、温度差の大きいところへ移動すると、身体が温度変化にさらされて血圧が急変するため、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こすおそれがあります。
そうしたヒートショックの原因となる住環境のリスクを「暖差リスク」と呼び、特に冬は住宅内の温度差が大きくなるため、注意が必要です。
日本の入浴中の急死者数は他の国と比べて高いといわれていて、その理由は浴室と脱衣室の温度差であるとされています。
時期的に寒くなってきて、暖房をかけている人もちらほら。
リビングは暖房をかけますが、トイレやお風呂はあまり暖かくすることはありません。
十分に気をつけてください。