毎年いまくらいの時期になると本格的に流行する【ノロウイルス】。
激しい下痢・発熱・嘔吐などを引き起こすノロウイルスは感染力が非常に強く、少量のウイルスが体内に入るだけでも感染してしまうのか特徴のひとつです。
感染源として二枚貝などの食品が代表格ですが、感染者のふん便や嘔吐物で汚れた手を介して、ドアノブなど身近な場所にウイルスが広がるため、日常生活における予防意識が大切になってきます。
ノロウイルスは、感染しても症状が出ない『不顕性感染』をすることがあります。
不顕性感染者も通常患者と同じように便からウイルスを排出し続けるが、感染しているという自覚がないため、知らないうちに汚染を広げてしまいます。
ウイルスのタイプや感染者の健康状態など環境によって違いはありますが、ある集団食中毒事件の調査では、発症していない人の20%がノロウイルスに感染していたという事例もあります。
症状がでていなくても、個人が日常生活で衛生管理をしっかりと行うことが、ノロウイルスの感染予防には大切だということです。
ノロウイルスに感染しない為に日常生活で気をつける点として
「トイレの使用方法」
「手洗い」
「嘔吐物の処理方法」
の3つが挙げられます。
手洗いはハンドソープを使って20秒以上をかけてていねいに洗うことが大切。また、アルコール消毒は手洗いの代用にはならないので、必ず手洗いと併用しましょう。
寒くなり手が荒れていると、ヒビなどにウイルスが入り込みやすくなるので、荒れを防ぐためにハンドクリームなどの保湿ケアをするのもオススメです。
また、トイレで排便後にお尻を拭く際は、トイレットペーパーで覆われていない親指の付け根が最も汚れやすいといわれます。長袖の場合は袖口にも汚れが付着しやすいため、袖をまくるようにするといいでしょう。
トイレ後の手洗いでは、親指の付け根をねじり洗いすると効果的です。
トイレを使用後、水を流すタイミングも感染予防の大きなポイントとなります。
排便や嘔吐した後、トイレのフタを閉めないで水を流すと、ウイルスが空中に飛散してしまいます。
必ずフタを閉めて水を流すことが大切です。
ある研究では、フタを閉めずに水を流すと便座の上25cmまで飛散し、90分間も浮遊するというデータもあるそうです。
ほかにも嘔吐物を処理するときに、絶対に素手では触らないこと。これは嘔吐物に直接除菌しても効果は薄いので気をつけてください。
処理に使用したものは嘔吐物と一緒に処分し、処理後はしっかりと手洗いすることも大切。
また、嘔吐物が飛び散る可能性があるため、処理にあたる人以外はその場から少なくとも3メートルは離れたほうがよいとのことです。